2019/7/19

株とか為替とか

昨日の株はアジア、ヨーロッパは軟調だったが、米株は堅調だった。

コモディティでは金が続伸、原油が続落している。天然ガスも最近下落傾向にある。

為替ではドル指数は続落、クロス円はまちまちだがドル円は下げている。

米国債は全般買われたが、長期より短期~中期の方が大きく買われている。

経済指標等では、南アフリカ準備銀行が政策金利の引き下げを行った。何度も言っているが各国利下げ競争のような感じになってきている。

https://www.resbank.co.za/Publications/Detail-Item-View/Pages/Publications.aspx?sarbweb=3b6aa07d-92ab-441f-b7bf- bb7dfb1bedb4&sarblist=21b5222e-7125-4e55-bb65-56fd3333371e&sarbitem=9387


米新規失業保険申請件数は依然良好な数字だった。

https://www.doleta.gov/

後で書くが、最近Fedのメンバーからハト派寄りの発言が相次いでおり、金利の低下につながっている。米金利の低下は株にはプラスだが、緩和手段が限られている日本円にとっては円買い要因であり、以前から書いているように日経平均とドル円の相関が薄れてきている。今日もドル円が低下傾向な割に日本株は上げそうだ。

7/16日の記事で利下げ局面で何が起こるのかITバブルの前後を例にとって見てみた(下記リンク)。

 

www.satosatosato.com

 今日は米景気がリセッション入りした1990年前後を見てみたい。なお、このときは「リーマンブラザーズ破綻」のような明確なきっかけがあって景気後退に陥ったわけではなく、原因はよくわからない。というかリーマンショックのようにリセッション入りの明確なきっかけがある方が特殊なのではないだろうか。特殊な要因で起こるものではなく、景気サイクルの必然としてリセッションは起こるものだと思っている。ともあれ、この前後の時期のS&P500、日経平均、ドル円、ドル指数及び実行FF金利の関係は下図のようになる(自分で集計したデータを使用)。

f:id:satosatosatoh:20190719123149p:plain

f:id:satosatosatoh:20190719123210p:plain

f:id:satosatosatoh:20190719123230p:plain

f:id:satosatosatoh:20190719123254p:plain


S&P500は金利低下に応じて上昇しているが、日経平均は逆に下げている。一方ドル指数もドル円もは低下傾向だ。つまり、この時は米株高、日本株安、ドル安円高となっている。

まず株についてだが金利低下局面では米株の方が買われている。まあこれはどの局面だろうが常にそうで、投資家からみれば米株の方が安全な資産だからだろう。利下げで米株が堅調ならリスクの高い日本株を敢えて買う理由は薄い。

為替については金利の低下に応じてドル安が起こり、ドル円もずるずる下げている。ドルの方が堅調に見えるが、これは米株の方が堅調だからだろう。加えてドル安は米株にとってもプラスであり、日本株には円高はマイナスだ。チャート形状も日経とドル円は似ている。

前回の記事とも併せて考えると、今後米金利が低下した場合ドル安とそれにつられた円高が起き、株に関しては日本株より米株が堅調な展開になっていく可能性が高いのではないだろうか。今後も継続して考えていきたい。

気になったニュース

ニューヨーク連銀総裁のジョン・ウィリアムス(John Williams)氏が利下げに積極的な姿勢を示している。

CNBCなどが報じている。

www.cnbc.com

主な発言内容などは下記の通り。

「災難が起こるのを待つより予防的な方策をとる方がよい」
「金利がZLB(zero lower bound)より十分高いときならゆっくり動いて経済の動向を注視する余裕もあるが、ZLB付近に金利があるときは病気が悪化する前にワクチンを打っておいた方が良い」

残弾数が少ないからちびちび使うのではなく、少ないからこそ一気に使ってしまったほうがより効果は高いと考えておられるようだ。しかしどちらが正しいかは誰にもわからないだろう。まだリセッション入りすると決まったわけではないが、過去にこれほど低い金利で景気後退入りしたことはない。利下げをゆっくりやろうが一気にやろうが十分な効果がないことだって考えられるだろう。そしたらまた債務を膨らませて経済を救うのだろうか。こんなことがいつまでも可能とは思えないのだが。

セントルイス連銀総裁のジェームス・ブラード(James Bullard)氏が利下げについて語っている。

CNNが報じている。

edition.cnn.com

主な内容は下記の通り。
「経済は減速しているが、恐ろしいことではない」
「しかし貿易戦争などによりそれが我々が考えるより早いなら、(利下げの)根拠となるだろう」
「(次回FOMCで50bpsの利下げをすべきか問われて)そこまでやる必要はない」
「いま大事なのはインフレ率及びインフレ期待だ」
「(1回か2回の利下げが)イールドカーブを強めるのに役立つだろう」

ブラード氏は前回FOMCで利下げを主張しており、利下げ支持ということ自体は新しいことではないのだが、利下げ幅に関してはとりあえずは25~50bpsでいいという考えなようだ。