2019/12/18 雨

債務問題の記事2つ

IMFの Global Debt Databaseが昨日更新された。
これについてIMFのブログに記事が出ているので記録しておきたい(リンクは下記)。

https://blogs.imf.org/2019/12/17/new-data-on-world-debt-a-dive-into-country-numbers/

概要は下記。
「世界の債務(民間・公的)は2018年末に$188兆ドル(2017年から3兆ドル増加)。GDP比では226%(2017年から1.5%増)。」
「先進国ではGDP比は減少したが、債務を減らそうという明確な動きは見られない」
「新興・途上国ではGDP比はさらに増加。とくに中国のそれは258%に達している(これは米国と同一で、先進国の平均値である265%に近い)。増加傾向に減速の兆候はみられず、主に公的債務が増加している」 「多くの国で債務比は歴史的な水準よりも高い。米国や日本などの例外を除き、先進国は金融危機(リーマンショックのこと)以降に増加した債務を減らす努力を既に始めている。しかしそうであっても、公的債務の債務比は2008年と比較して9割以上の国で増加しており、増加の割合はそれらの国の3分の1以上では金融危機以前の水準から30%に達している」
「新興国では、債務比は1980年代や1990年代の危機の頃と匹敵するレベルに達している。」
「公的債務と異なり、民間債務については国によってかなり状況に差がある。」
「先進国では社債の債務比は2010年以降増加を続けており、2008年と同じレベルに達している。だが状況に大きく差がある。例えばイギリスやスペインは金融危機以降民間債務は大きく減少している。一方アメリカでは社債は2011年以降一貫して増加、2018年末には最高記録に到達している」
「主要国で共通してみられる特徴のひとつは、債務を財政的なリスクテイク(配当金の分配とか自社株買いとか)や投資適格性が疑われる債権により多く利用するようになってきていることである。これは企業がデフォルトに陥った場合のショックを増幅させる可能性がある」
「中国による社債を管理しようという努力は2018年も継続している。社債は減少したが公債がかなり増加し家計債務は上昇を続けている」
「金融危機以前とは異なり、リスクは民間部門に集中しておらず公的部門にもみられる。過剰な民間債務はショックへの脆弱性を高める。しかし、民間債務を減少させようとすれば、すでに過剰なレベルにある公的部門への負担を増加させるかもしれない。従って次のショックに備えてそのような脆弱性を減少させることが重要である」

 

もうひとつは中国の話。格付け会社のFitchによると今年デフォルトに陥った民間企業の割合が記録的数値だったそうだ(下記はReutersの記事)。

www.reuters.com

Fitchはこれは経済成長がここ30年で最低に落ち込んでいる状況での社債リスクの重大性を示しており、この流れは2020年も続きそうだとしている。
数字で言うと2014年には0.6%だったものが2019年の11ヶ月で4.9%まで上がったそうだ。

債務の問題はIMFもさんざん警告しているが対策は一向に進んでいない。
まあ、言われて久しいがまだ特に問題を起こしていないのだから今後も何とかなるのかもしれない。
だが問題があることは認識しておこう。

第一段階の合意の要求を満たすには中国はあほほど農産物を買わなければならないらしい

先日米中間で合意されたいわゆるphase one deal。合意の詳細は明らかではないが、その中で500億ドル相当の農産物を中国が米国から購入する、というものがある。アナリストによるとこれは無茶な量らしい(下記はCNBCの記事)。

www.cnbc.com

機嫌についてはトランプ大統領は「pretty soon(かなりすぐに)」としていて明言されていない。中国側も「市場の状況に応じて購入していく」とか言っており実際どうなるかは良くわからない状況。
中国の昨年の実績は86億ドルに過ぎないそうだ。pretty soon・・・。無理だろう。記事では現在豚コレラの影響で大豆などの飼料の需要があるため解決策の一つになるかもしれないとはしているが、それも米国以外の国との取り決めもあるため簡単ではないらしい。
どうするんだろう。