2020/1/8 雨

中国の債務

最近勉強中の中国の債務について。
Bloombergに中国の債務についてまとめた記事が出ていたので記録しておきたい。

https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-01-02/why-china-s-debt-defaults-are-picking-up-yet-again-quicktake

以下、記事の概要。

中国企業は長年積み上げられた債務の実態調査を受けている。2016年に金融市場のリスクを抑制するために始まった習近平(Xi Jinping)国家主席(President)によるレバレッジ低下キャンペーンにより、いわゆるシャドウバンキングは締め付けられ、資産管理についてより厳しいルールが課せられた。これにより既存債務の支払いのためにファンドを設立することが困難になり、経済の失速とともに2018年及び2019年に記録的な債権のデフォルトが発生することとなった。多くの投資家が考えているのとは異なり、国有企業であっても救済措置をあてにはできない。

1. 問題のデカさは?
デカい。より悪くなる可能性も。
2019年の国内企業のデフォルト数は150以上で、2018年の120件を超えている。金額では2019年は1300億元以上、2018年は1220億元(これは2017年の4倍以上)。2019年におけるデフォルトの80%以上を私有企業(Private-sector firms)
が占めた。 Moody’s Investors Serviceによると2020年に初めてデフォルトを起こす企業は新たに40~50ぐらい加わると見込んでいる(2019年は36ほど)。

2. なにそれ?
主には流動性危機(liquidity crunch)。
歴史的に投資家や銀行は国有企業を好みより小規模な私有企業への貸付に消極的だった。そこへもってきて、政府がいきなり2019年5月に包商銀行(Baoshang Bank)を接収(seizure)したことから(接収は20年ぶり)、投資家のリスク許容度は一気に減退した(クレジットスプレッドが拡大)。

3. デフォルトが多いのはどこ?
2016年においては、ほとんどは石炭や鉄鋼など過剰な設備を持つ工場だった。今は流動性不足はもっと広い範囲から来ている。
昨年12月にはTewoo Group(天津物産集団;コモディティトレーダー)が事実上のデフォルトを起こしている。国有企業としてはここ20年で最大。それに続いてXiwang Group(トウモロコシ油・鉄鋼の加工)がデフォルトを起こし、企業同士がお互いに債務を保証しあっていることで知られる当沿岸地域に伝染するのではないかという不安が広がった。

4. 政府は介入している?
しているが、無条件な救済措置にまでは至っていない。
2018年7月以来、預金準備率を引き下げるなど当局は市場に流動性を注入している。規制当局は銀行に資金を提供し小規模企業により貸し出しを行うこと、そして大規模な銀行には社債の主要な買い手であるより小規模な銀行への流動性の支援を行うことを要請している。12月に出された規制案では、中央銀行などが合同でデフォルトへの対処方法を改善しより効果的に信用リスクを解決すると宣言している。

5. なんでこうなった?
中国企業は世界金融危機以来少なくとも10年の間無謀な借り入れ(borrowing binge)を行い債務を積み上げてきた。それにより中国経済は成長したが、代償はある。
2017年の終わりには10年前には101%だった社債のGDP比が160%に達した。周氏らはそれを抑制することを宣言。2017年に資金の貸し出しや管理に関する指示を出した。目的は特に10兆ドルと言われるシャドウバンキングを抑制すること。実際、地方政府の資金調達機関はすでに多くのデフォルトを起こしていたが、2020年が始まってもまだデフォルトを起こすだろう。

6.デフォルトの増加のインパクトは?
当局がデフォルトを許容するような姿勢をみせていることから、潜在的な投資家はリスクを再評価している。また、発行者の財務報告の質により懐疑的になっている。例えばKangde Xin Composite Material Groupが2015-2018年にかけて119億元の利益を水増ししていたことが発覚している。

概要は以上。
これをもとにさらに調べていきたい。